風車は3Dプリンターで製作する時代に突入
3Dプリンタは再エネの分野でも大きな可能性を秘めています。風力ではタワーやブレードを3Dプリンタで製作にチャレンジしているメーカーがあります。風力発電機の大手であるGEは高さ200mのタワーを3Dプリンタで開発しています。
高さ200mの風力タービンベースを3Dプリント | 3DP id.arts
風車タワーは基本的には3~4分割されて輸送されます。しかも長尺なので海上、陸上共に輸送コストが多くかかります。3Dプリンタで作成できればこの輸送がナセルとブレードのみになるので輸送コストが50%は削減できます。しかし、タワーより輸送困難なのはブレードです。ブレードは一枚羽なので基本的には分割ができません。(分割するものも実は世界にはあります)長いものは50mを超えますので現状は起立台車を使用して運びます。調べてみると、同じくGEがブレード製作のLM Wind Powerが研究を初めているようです。
Wind turbine blades 3D printing by GE funded by DOE
Siemens Gamesaも大学と提携して研究を進めています。
World’s largest 3D printer to cut wind turbine blade costs by half
タワーとブレードの2つが3Dプリンタで現地にて製作できるようになれば今まで長さや重量による輸送制約で運べなかったエリアにも風車を建設できるようになります。コストも大幅に低減するでしょう。巨大な同じ部品を沢山必要とする風力発電においては3Dプリンタは向いており大きな可能性を秘めていると思います。非常に楽しみです。
-
前の記事
再エネの系統運用にインセンティブを与えることが再エネ100%の近道 2021.05.23
-
次の記事
小泉大臣!違うんですよ。太陽光そこじゃないんですよ。 2021.05.23