再エネEnglish 供給予備力
- 2021.05.23
- 再エネ開発のマルチ技術者の頭の中を覗けるブログ 再エネEnglish
- 電験, 予備力, spinning reserve
系統は常に需要が変動しており、それに合わせるように供給もバランスをとっています。需要が急変した際に対応する能力を予備力(Reserve)と言います。予備力にも種類があり日本では基本的に下記の3つに分けられます。
・瞬時予備力:Spinning reserve
・運転予備力:Operating(Hot) reserve, Non-spinning reserve
・待機予備力:Cold reserve, Replacement reserve
英語表現の方が技術的な意味合いを良く表していると思います。海外では定義が違うので微妙に使われ方が違います。電験にも出題される予備力ですので解説も合わせて記載します。予備力は負荷変動および予測しない電源脱落時の系統周波数変動に対して電力を供給し系統周波数を維持します。
・瞬時予備力
負荷変動に対して即座に応動し、10秒程度で急速に出力を増減できるガバナフリー運転中の発電機が該当。運転予備力が起動して負荷をとるまで運転を継続します。回転して(Spinning)同期している予備力という感じでしょうか。
・運転予備力
並列運転中もしくは10分程度の短時間で起動でし負荷をとります。部分負荷運転中の発電機、停止待機中の水力、ガスタービンなどが該当。待機予備力が起動し負荷をとるまで運転を継続をします。
並列運転中であればOperating、起動して負荷をとる場合はNon-spinningとういう分けの方がしっくりくると思います。海外では前者をSpinning reserveのカテゴリにいれている場合もあるようです。
・待機予備力
起動し並列までに数時間を要する予備力で停止中の火力発電が該当します。起動までに時間がかかるのでColdもしくは代替(Replacement)というような意味合いでしょうか。
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