転職がエンジニアとしての世界を変えた

転職がエンジニアとしての世界を変えた

(この記事はジェネラリスト希望もしくは転職を考えている方向けです)

大手電力から再エネデベロッパーに転職し、私のエンジニアとしての人生は大きく変わりました。

簡単に言うと、企業の中でしか生きられない人間から、どこでも生きていけるエンジニアに変わりました。

そして、一つの企業に縛られることなく、やりたい仕事を選択し、嫌な仕事を無理にすることなく、生き生きと毎日を過ごせるようになりました。いつでも辞められる、という状況が心の余裕を生み出し、仕事のパフォーマンスも飛躍的にあがりました。

ここでは、私の転職から今に至る経緯まで簡単に記載します。少しでも多くの眠っている優秀なエンジニアが自立できる助けになればと思います。

私は電気工学(強電)を専攻して大学院修士課程まで進み電力会社に就職しました。配属先はとある発電部門。当然、電気屋として発電所の受変電設備、所内電源盤、電動機、電動弁などの電気設備の保守に関わる仕事をしてました。

電力会社に居続けたとしても、おそらく電気屋の背番号を背負いながらほぼ年功序列で定年を迎えたでしょう。しかも、電力業界という総括原価方式の世界で、一般産業のコストや設備を知ることなくです。

これは電力会社に限らず、メーカーでも同じで、例えば変圧器の設計とかリレーの設計とか、結局一定の分野ではスペシャリストでも、少し分野を外れると素人とはいかないまでも、決して得意な分野とはならないはずです。

要はその会社の中でスキルは充分ですが、外の世界に飛び出した途端、井の中の蛙状態です。

一つの会社に居続け、出世できたとしても、その会社で生きられるだけで、言い方を変えるとその会社でしか生きらないのです。しかも年を取れば取るほど、染まっていくので抜け出せなくなります。

今の時代、大企業といえど一生安泰とは言えず、会社が変わったとしても生きていけるだけのスキルを身に着けないといけないと私は思います。いざ転職をしたくても、自分のスキルがない、あったとてしても限られており選択肢がない、という人は少なくないはずです。

私は転職して、衝撃を受けました。大企業とは違うベンチャーのような企業ですから、スピード感、コストの考え方、様々な経歴の同僚と大企業に居た時では味わえない刺激を受けました。

特にエンジニアとしては、技術者としの守備範囲が格段に広くなりました。よく大企業の人は、自分の専門を主張し、私は〇〇屋だから、と言う人が多いと思います。

でも、外にでると技術を知らない人からすると、電気も機械も土木も建築も一纏めに「技術屋」なのです。電気屋だから、何て言ってられません。

そのことが私の守備範囲を拡大し電気専門でありながら、自分で電気屋の殻に閉じこもっていた時に比べ、視野が広がり技術の色々なつながりが見えて、様々な分野もこなせるマルチエンジニアにしてくれました。

ある程度経験したら染まっていない若いうちに転職するべきです。自分がどれだけ小さな世界で生きていたか分かります。大企業のいつ解けるか分からない魔法を信じて、自分で自分の可能性を押さえつけず、可能性を広げることをお勧めします。

ちなみに私は今、3社目です。
いずれもキャリアアップとしてポジティブな転職です。自分のやりたい事、目指す目標を踏まえた上でのステップアップです。一度大企業の縛りを抜け出せば、そこには広い世界と自分自身の無限の可能性が広がっています。