電験一種取得者が教える電験三種の勉強法

電験一種取得者が教える電験三種の勉強法

電験三種は科目合格制度をフルに使って3年で取得しました。
少し昔ですが私の勉強法を紹介します。

基本は過去問

ベースは過去問です。私は10年間分はやりました。

10年分もやると出題傾向が見えてきて、自分の不得意な部分が把握できます。

不得意な中でも、
①ただ忘れているもの
②ちょっと勉強すれば分かりそうなもの
③全く分からなそうなもの
がなんとなく見えてきます。

そして、番号の通り勉強の優先順位をつけました。

要は効率良く頭に定着しそうなところを重点的に勉強するのです。

そうする事によって暗示みたいなものかも知れませんが、できる問題が効率良く増えてくるので合格できる気になってきます。

実際にも得意な分野が増えて、過去問も6割以上は解けるようになります。

6割以上を克服したら後は残りの4割を重点的にやります。やっているうちに4割の中でもまた優先順位ができてきます。

それを、繰り返して6割、7割、8割と解ける分野を増やしていきます。

そうすると、本当にダメな③が出てきます。

私の場合は、例えば電池や熱力学全くダメでした。そもそも、やってて楽しくないのです。

その分野はとりあえず過去問の問題だけは解けるようにしておきました。

そして、過去問以上の勉強はやらないと割り切りました。

実際の試験は6割解ければ良いので、本当に苦手でモチベーションを保てない分野は、運悪く出題されてしまったら、過去問と同じ問題のみ解いて一つの設問に対して全部ではなく数点取れればいいと、割り切りました。

電験は範囲も広いので100%を目指すと、挫折しやすくなります。適当なところで割り切りきることが大切です。

テキスト

過去問と併用して私はオーム社の完全攻略シリーズを用いました。ただこのシリーズは値段が高いので4冊購入するのは躊躇しますよね?

私の場合は購入したのは電力と法規です。
これには理由はあります。

私は高専の電気科だったので理論や機械科目の内容の教科書は人通り持っていたからです。

電磁気学、電気理論、電気回路、電気機械、自動制御、このあたりの教科書を読めば完全攻略のものより詳しく記載せれているので大抵の過去問は解決できます。

3種の問題は教科書レベルで言えば初歩的なところですので。

高専でなくとも工業高校の人なら同様の教科書をもっていると思います。
押し入れで眠っている教科書に脚光を当ててみてください。

今でも私の家の本棚には、上記で記載した教科書があります。

実際の設備を見て記憶に定着させる

特に電力科目におススメの勉強法です。というか記憶の定着方法です。

過去問やテキストだけ勉強してても肝心な実際の設備との繋がりは分かりにくいですよね。

とりあえず、丸暗記したりテキストの絵を見て覚えますが、中々記憶に定着しません。

そこで身近にある実際の設備を見ることをおススメします。意識すれば意外と電験で勉強する設備が身近にあります。

送電線であれば
・懸垂碍子、耐張碍子
・アークホーン
・架空地線(グランドワイヤー)
・ダンパ
・相間スペーサ

配電線であれば
・PAS
・柱上変圧器
・ピン碍子

変電所であれば
・GIS
・避雷器
・変圧器
・ガス遮断器
・断路器

実際の設備を見て、あの設備は何だろう?と考えることで、設備的な繋がりや役割が分かり、それと電験で勉強した知識が結びついて覚えるのです。

設備がなくてもネットで検索すれば大抵の電力設備は写真があります。それでも十分記憶の定着に役立つはずです。

電験三種は電験二種一次試験より難しい

電験三種に合格した翌年に二種を受けました。そこで思ったことは二種の一次試験は三種よりも楽だったということです。

三種ってどの教科も計算問題がありますよね?でも二種って二次試験があるせいか一次試験に計算が少ないと思います。

マークシートなので計算でない問題は、ある程度の知識があれば推測して答えられます。

驚くことに私は一次試験は一発で合格しました。三種合格の翌年で記憶が定着していたせいか三種と同じ学習法で合格しました。

三種だけでなく二種も最終的に目指している方であれば、三種の合格が見えてきたあたりで二種を併願してみても良いかもしれません。個人的な意見ですが同じ勉強でいけるから効率がいいと思います。