工事計画届出 作成ノウハウ

工事計画届出 作成ノウハウ

ここでは電力会社出身の著者がどこにも書いてない工事計画届出の作成ノウハウを紹介します。

太陽光で言えば2MW以上の発電所を建設する時は、
工事開始の30日前に必ず提出しないといけない「工事計画届出」。

・何を記載したらいいの?
・提出先の保安監督部に指摘されない書き方は?

と悩まれる事業者の方は多いと思います。

でも、実はお作法さえ知っていれば実は簡単なんです。どちらかと言うと機械的な作業です。

小難しい話と思うかもしれませんが、実は法令を理解していれば作成で迷うことがありません。

そもそも工事計画届出はどこに定めれられているか?多くの再エネ事業者の方は大体太陽光をやっているので2MW以上は届出なければならない、とざっくりとしか覚えていないと思います。

電気事業法 第48条」これが大本です。ざっくり言うと、

「着工の30日前に工事の計画を主務大臣に届けなければならない」

と、ここで述べられるています。そして、この辺を読んでいると、許可?届出?と思う方がいると思います。工事計画届出には、許可と届出の2種類があります。

そして殆どの再エネ発電所は届出です。これ重要。許可ではなく届出なんです。届出なので承認は必要なく、本来は届出るだけでいいんです。許可は電力会社がつくるバカでかい発電所や原子力発電所ぐらいです。それは47条に該当します。

でも実態は保安監督部に事前に何度も何度も提出して修正し、届出の承認をもらって晴れて届出、受理との流れです。でも届出だからと言って事前相談なしにいきない提出は絶対に止めた方がいいです。保安監督部の怒りを買います。

私が言いたいことは、

法令上届出なので誠実にしっかり調整して対応さえしていれば、余程のことがない限り、保安監督部は受理してくれる

ということです。
こんな内容じゃ受理しないよ、と脅す監督官もいますが、これを知っていれば恐れることはないのです。
(でも、届出だから受け取り拒否できませんよね?って保安監督部に絶対に言っちゃだめですよ)

ただ、1点注意が必要なのが、なぜ30日前に提出するのか?という理由。
これも48条に記載があります。要約すると

「主務大臣は技術基準に適合しないと判断する時は30日以内に限り、工事計画の変更、廃止を命ずることができる」

加えて、相当な理由がある場合は30日を延長できるとも記載があります。

要は審査期間のための30日なのです。

これは大前提である技術基準に適合していない場合や工事計画届出の内容が法令の要求事項を満たしていない場合なので、そもそも論、発電所を建設する資格がない、もしくは、保安監督部の怒りを買った不届きものの事業者なので、ルール通り普通にやっていれば滅多に適応することはないと思います。

次回では、工事計画書の作成のルールについてお話します。