再エネで90%以上の電力需要を賄っている事実

再エネで90%以上の電力需要を賄っている事実

今年のGWは北海道でも太陽光の出力抑制が実施される可能性があるとアナウンスがあります。GWは工場などの稼働停止で電力需要が減る反面、天候が良い日が続くと太陽光の発電量が増加し安定供給が維持できる電力需要を上回ることから出力抑制がかかります。

さて実際として再エネは電力需要に対して最大でどのくらい供給しているか知っていますか?私も実績を調べて驚きました。それは今年の2021年2月21日12時頃に四国電力で記録していました。

驚きの数値は93.65%

太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスの合計です。太陽光のみでも83.73%です。

需要2520MWに対して2360MWも再エネで供給しています。(データソースは下記です。)

再生可能エネルギー(自然エネルギー・低炭素エネルギー)供給状況 | エレクトリカル・ジャパン – 発電所マップと夜景マップから考える日本の電力問題agora.ex.nii.ac.jp

ここからは私の分析ですが、実際は揚水発電と地域間連系で電力を域外に送電しているのでそれも需要に含めると割合は下がります。急な需要変動に対して火力は最低出力約1200万kWで待機してます。一方、陽水発電で600万kWほど消費し、地域間連系で440万kWですので、その差分の160万kWが残りの6.35%です。

画像1

揚水発電と地域間連系を需要として考えると再エネ比率は約66%です。需要の急激な変動に対して火力の調整力と同期化力は一定必要ということですね。

それでもこれだけ再エネで供給できているの事実は素晴らしいと思います。蓄電池の接続が増えてインバータの擬似慣性力の技術が活用されるようになれば2030年にはある地域では再エネ100%も現実味をおびてくるのではと期待します。

我々再エネ事業者もそれに向けて再エネ発電所をつくるだけでなく、発電所への調整力確保も含めて行動していかないといけないと思っています。

※上記の私の分析が間違っていたらコメントを頂ければ幸いです。